「鉾田×サーフィン」が結び付けた二人の出会い。サーフィン中心の生活に大満足
Profile
井上夏見さん(29歳)
夫婦の出会いは鉾田の海岸。
“生活の中心はサーフィンと旅”というお二人の出会いは鉾田。出会って以来、沖縄、オーストラリア、ニュージーランドなど、サーフィンをしながら世界各国の海の街で暮らしてきました。
2019年にニュージーランドから帰国後、日本での生活を考えた際、候補に挙がった街が鉾田。井上夫妻にとって、鉾田は出身地からも近く土地勘がある場所だったのです。ある日、「ここで暮らしたいなあ」という気持ちを胸に、鉾田の街を散歩していた時に、リフォーム中の住宅を発見。即決で購入して、帰国後1ヶ月も経たないうちに移住を決めました。
質の高い日常生活を送れる場所が鉾田。
“1年を通して波がコンスタントにある”ことが、サーファーにとっての鉾田の大きなポイント。南西風が吹けば、季節を問わず関東各地から波乗り仲間が集まります。
「比較的安定した波が多いのです」と語るのは、サーフィン歴10年の夏見さん。「いろんな場所で波が割れる(波が崩れる)ので、波乗りにとっては絶好の場所です。また、たまには、日立や千葉などのサーフィンスポットに行きたい時もありますが、鉾田からだと移動しやすいのもいい点ですね」と、夏見さんよりさらにサーフィン歴が長い侑也さんが付け加えます。
生活費が気になりますが、鉾田ならば、良質な野菜や魚介類を手ごろな価格で購入することができます。そして、ご近所の方が生活面で何かと助けてくれるそう。「『これを食べて!』と言って、野菜や海産物などのおすそ分けをよくいただきます。私たちを可愛がってくださるのがうれしいですね」と夏見さん。
さらには、成田空港や茨城空港から近く海外への行き来もしやすい点が、旅好きな二人にとってプラスのポイント。旅や健康、自然が豊かな暮らしに重きを置く井上夫妻にとって、鉾田移住はぴったりな選択でした。
夏は時間があればサーフィン。
趣味に没頭する生活を満喫。
現在、侑也さんは鉾田市外の農産物加工会社、夏見さんはコーヒーショップで働いています。「まずは住みたいところに住んでから、仕事を見つけるタイプです」と仕事よりも住む場所を優先する二人。「海外生活をしていた頃から、肉体を使った健康的な仕事が自分には合っていると思っていました」という侑也さんは、海外でも従事していた農業に引き続き携わっています。週4日で働く傍ら、合間にサーフボード作りをする毎日。ボード削りやデザイン、カラーリングなどが行えるように、自宅には作業場も備えています。
こういった作業場を気軽に作ることができるのも、鉾田ならでは。広い土地を手ごろな価格で購入でき、住宅が密集していないので、周囲を気にせずに好きなように家を改造する人も多いとか。井上夫妻の自宅は、もちろん海のそば。朝起きて少し海に入り、ご飯を食べて、また海に入って…という理想の毎日を送ります。
夏見さんは、新しい趣味にチャレンジするゆとりを持てたので、縫い物を始めました。 “ベテランの移住者さんが多い”という鉾田には、サーフィンだけでなく、陶芸など、何かを極めた趣味を持っている方が多く住んでいることも特徴の1つです。
長期的な将来を鉾田で考える。
「自分たちで野菜づくりをするのが好きです」と言うお二人。お隣の方に栽培方法を教えてもらい、家庭菜園にも挑戦しています。夏はトマト、ナス、オクラ、冬はにんにくなどを栽培中。
田舎暮らしが好きな二人にとっては、地方特有のライフラインの弱さでさえも生活のスパイスになっています。家の浄化槽に不具合がおきた際も、侑也さんが掃除をし、洗い物の仕方を工夫することで解決しました。「都会の“普通”は、ここでの“普通”ではありません。不自由さを楽しむ気持ちが大事なのです」とは納得の一言。
鉾田の課題である、若者が少ないという点も、夫婦で移住をしたため特に不便は感じないそう。「子育てを含めて、ここで長期的な生活を考えています。移住に興味がある人には、まず一度訪れてみてほしいです」と力強く語る井上夫妻でした。